笑@会社

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女園秘書室-第75話-


えー?実は樹里たん、性格悪いんじゃ??!!
みんなの今までの涙と優しい気持ちを返しなさいっ!
と、ならないように願うばかりです♪
桃子、すっかり使用人並に使われていますが、役立つことが好きな彼女は、
文句を言いながらも楽しんでいる様子。
たまには、女だけってのも楽しい〜ような第75話です☆;・・


第75話

スーパーを出るときの桃子の役目。それは想像に難くない。
エコバッグからあふれだしそうな食材の数々。重たい荷物を一手に引き受けて、車まで運ぶ。
「ちょっと、樹里さんだって、鍛えてるだろ?亜樹さんも、意外と強そうだけど?」
桃子の前をショルダーバッグで軽やかに歩いていく二人。桃子の声が届いていないのか、振り返り
もしない。これでは、桃子が福井家のお手伝いのようだ。
「あいつ、本当は意地悪なんじゃないか?」
樹里の背中を見つめて首を傾げる。
「一瞬弱いところを見せ付けておいて、あぁ、あたしは騙されるところだったのかもしれない」
独り言にしては大きい声を出しながら、二人の後を追いかける。
ようやく車についたころには、亜樹が後ろのトランクを開けて待っていてくれた。
「ご苦労様でした。すみませんでしたね」
運転席の樹里からも声がかかる。
「良い運動になりました?」
「うるせ」
桃子の小声もどこ吹く風。女三人と大量の食材を乗せた車は、スムーズに動き出していた。

食事の支度は、亜樹の仕事だ。
人の仕事に手を出すのは、憚られる。というのは建前で、本音として、桃子は料理に手出しを
したくなかった。これほど高級な食材を扱ったことがなかったし、何よりも、自分の手料理を人に
食べさせるという自信がまだついていなかった。
それでも、樹里までキッチンに立ってしまうと、桃子としては手伝わないわけにはいかない。
声をかけられても、雑用程度にとどめてもらおうという魂胆で、キッチンの一番隅に立つ。
その気持ちを見透かしているのか、亜樹も樹里も、桃子にはたいした用事を押し付けてこない。
野菜を洗ったり、ゴミを捨てたり、汚れた箇所を拭いたり。それを時々繰り返すだけだった。
樹里は、亜樹の横でクエを捌いている。手際がよく、まるで毎日料理をしているかのように見える。
「意外ですか?」
桃子の視線を感じて、樹里が聞く。樹里が得意とする、視線を合わせない会話。
「人は見かけによらないものですよ」
樹里は、軽やかに笑う。
見かけ?見かけは女性らしく、家事全般を何でもこなしそうに見えるぞ。
桃子は首を傾げる。見かけ云々の話ではない。
桃子が疑問に思ったのは、樹里がいつ料理などする時間があるのかということ。そして、亜樹が
この家のすべての料理を作っているのに、樹里が作ったものは誰が食べているのだろうという
ことだった。

樹里は、そんな桃子の疑問を知ってか知らずか、くすくすと笑いながら手早く包丁をスライドさせる。
クエの身がきれいに刺身となっていく。
「今日の夜、またたくさん話しましょうね」
樹里は、相変わらず視線をクエに集中させて、話しかけてくる。
「あぁ。分かったよ」
ぶっきらぼうに答える桃子。
今日で一度は福井邸と別れることになる。この豪邸から、自分の家を思うと泣けてくるが、自分の
家はそれはそれで、くつろげるもの。
そして、月曜日からの有砂との対決に向けて、英気を養うために、早いところ休むことにしよう。
この豪華な食事を食べれば、有砂など一吹きで飛ばせそうな気がした。そして、勝ったと思った。

桃子の思考は、ときどき意味が分からなくなる。
あらゆるもので勝負をつけて、一喜一憂しているのだ。無邪気でかわいらしい反面、その単純な
思考回路が仇となることもあるだろう。
特に、来週からの対有砂とのやり取りには気をつけなければならない。
本人は、そんな緊張感を微塵も感じさせることなく、樹里が刺身におろしたばかりのクエを二枚
ほど指ですくい、口に放り込んでいたのだった。

-第76話へ続く-

テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

    2007/10/21(日) 08:00:00| 笑@会社 | トラックバック:0
  1. | コメント:2
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コメント

こら!つまみ食い!?(^∀^)

樹里ちゃん再び、逞しくなってる!!
うむ〜。
一体いつ、誰のためにお料理をって。

ほら、それは。
やっぱり。
ねぇ?
食べてもらうなら女性より男性…。
しかし、お魚を捌けるとは!カッコイイ!
ああ、なんだか週明け、会社が近づいてきますね!
この不思議だった週末から、日常に。
懐かしいような、寂しいような感覚。

うん。
旅行の最終日のような気分ですね…でも、そう。会社に戻れば有砂が!!(@д@;)うむむ。
まずは、お父さん対決!
そして、次には有砂と対決!!
ああ、らんららも勝負ばかり気にしてる…(笑)
  1. 2007/10/22(月) 23:48:58 |
  2. URL |
  3. らんらら #-
  4. [ 編集]

>らんららさん

料理は、誰かに食べてもらうために…ですよね^^
樹里ちゃん、いったい誰のために作っていたのでしょう…。
近々明らかにします!!
魚を捌けるのは、羨ましいですよね〜。わたし苦手なので><

ちょっと会社から離れた時間が長すぎているので、ちゃんと戻れるか、
わたし自身が不安ですが^^;
週明けを楽しみにしていてください〜。
その前に、お父さんと!!家族であることを認識してくれることを祈って
やまないです!
さぁ、勝負!!
  1. 2007/10/24(水) 22:40:33 |
  2. URL |
  3. ユミ #-
  4. [ 編集]

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