笑@会社

日々面白いことを求めて爆走中!!

女園秘書室-第30話-



樹里はいったい何者なんだろうというナゾが解けないまま、桃子は家路に。
その前に!!桃子は、なんとある場所へデビューします^^
うまくいくのか?ホッと一息つけるのか??
会社のイザコザ、忙しさからちょっと離れて、桃子らしさ溢れる第30話。

ちなみに私事ですが…。
夢を諦めないために、執筆スピードをちょいとあげてみることにしました☆



第30話

駅への道は、たくさんの飲食店が立ち並んでいる。
オフィス街のこの辺りが、最も賑わうのが平日の昼間一時間と、夜遅くだ。
スーツ姿やいかにもOLといった雰囲気の男女が集う華やかな場所。
警備員時代は、帰宅時に着替えたとしても、スウェット姿がほとんどで、
桃子は自分には縁がない場所だと思っていたし、性にあわないことも分
かっていた。
あたしには、居酒屋でグビッとやるのが似合ってるさ。
ハンカチを膝の上に広げて、上品に微笑む女性達が目に入って、桃子は
顔を背けた。
それでも。
不思議な気分に包まれる。
社長に付き添ったまま帰宅することが多く、この道を歩いて帰るのは久
し振りだった。
桃子の足は、お店の方へ吸い寄せられていった。
本当は、憧れていたこういう生活。
一軒の店の前に立った。
よくあるチェーン店の喫茶店。ガラス張りで、道から丸見えの店内。
ここは、仕事帰りと思われる女性が、一人でいることが多い場所という
のを、桃子は知っていた。
ここなら、あたし一人でも大丈夫だ。
キレイな格好もしている。喋る相手もいないわけだから、あまり女性に
は相応しくない喋り方だからと冷たい目で見られることもないだろう。
一歩店内へ入ると、カウンターの中にいた女性達が、これでもかという
笑顔を見せて声をかけてくれた。

店員が五、六人。一斉に桃子を見る。
桃子は逃げ出したくなった。
曖昧に笑って席に着こうとすると、声をかけられる。
「あ、お客様。先にこちらでメニューを」
大声を出すものだから、入り口付近に座っていた人たちが、数人桃子の
ほうをちらりと見ていた。
そうか。こういう喫茶店は、先にお金を払ってしまうのか。そうしたら、
あとは客の自由。
気が楽だ。
あたしがいつも行っていた定食屋と同じじゃないか。
店員がメニューを聞いてレジを打つのと、食券を買うのが違うだけだ。
慣れた場所と似ていたので、ホッと一息ついた。
が、それも束の間の幸せだった。
メニューを見せられて、その種類の多さに驚く。
しかも、分かりにくい。
珈琲だけでも、何種類あるというのだ。
名前を見たところで、どんな味なのかも想像できない。
唸るようにメニューを見つめている桃子の横で、後から入ってきた客が、
するすると注文していく。
「あの人と同じの」
そう言えれば、どんなに楽だろう。
ちぇっ。結局、こういうところは楽じゃない。
半分ほどメニューを読んでから、桃子は、「アイスコーヒー」と、レジ
の横に置かれていたサンドウィッチをつまんで、店員に差し出した。

桃子は、カウンターに背を向けるように、そして通りとは逆側の壁際を
選んで席に着いた。
後ろは振り返りたくなかった。店員達が、笑っているような気がしてな
らなかった。
「小さいヤツ」
この年になって、慣れないことはするものではないと思った。
恥をかくだけだ。いつだって、堂々としていた自分が、酷く萎縮してい
くのが分かる。
珈琲を半分ほど飲み干す。
「うまい」
ようやく落ち着いた途端、誰かが桃子の肩を叩く。

まだ何かあるのか?
店員だと思って振り返った桃子の視線の先には、見知った顔があった。
「気付かなかった?」
有砂は、楽しそうに笑った。
「わたし、あそこの席に座っていたんですよ」
指差した位置は、カウンターからもっとも近いテーブル席だった。

-第31話へ続く-


    2007/07/23(月) 12:00:52| 笑@会社 | トラックバック:0
  1. | コメント:6
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コメント

あ・・・

ありさかぁぁぁぁあああ!!!
……
どうしてもパソに悪戯した犯人を捜したい僕……笑
このタイミング!
もはや疑うまでもないっ!!
……
同じ事をじゅびあにも言っていた気がしますが(苦笑
桃ちゃん……分かる。
僕も田舎育ちなもんで、未だにああいうところに出入りするのは苦手……そのくせ憧れというか、そういうのがあって……
で、入ると汗だく(笑

ところで……
冒頭の「夢を諦めないために」のくだりを読んでふと気がついたのですが……てか(汗、今頃になって気がついたのですが……ユミさんってプロフィールにある須走くんの作者だったんですね!!!!ぎゃぁぁぁぁああ何たる不覚!!!今まで全く気がつかなかった!!!
うああああすみませーん(汗
文芸社!!
スゲー!!購入しようかな♪
  1. 2007/07/24(火) 17:11:35 |
  2. URL |
  3. 楓 #u2lyCPR2
  4. [ 編集]

>楓さん

ふふふ♪この状況での有砂の登場は、もう…これは…間違いなく
怪しいっ!!でしょう^^楓さんの、犯人捜したい気持ち、分かりますよ〜。
何か分かったら、桃子に協力願います!!

このカフェのくだり。実はわたしもそうなんです。
いまだに、トッピングやら何やら、ミルクをローファットにするとか
そういうことができない人です(笑)
そのくせ、そういうところに行くのが好きだったり。
一人で行って、小説書いたり…^^;かっこつけ〜。
楓さんが、汗だく?!まさか〜って感じがしますけど〜!

ちなみに、ハイ。須走くんの著者はわたくしでございます(笑)
買ってくださるのは、嬉しいですが…。内容はナイヨ〜でございます。
ただただギャグ小説に徹しているので…。
しかも高いです(爆)わたしも付けられた値段を聞いたときには
驚きました!こんな金額で買ってくれる人がいるのか?!と…。
そうそう、国立図書館には必ず1冊は「出版された本」は収められる
ことになっているので、置いてあると思いますよ。
これは、出版するときに初めて知ったのですが…。
  1. 2007/07/24(火) 22:10:42 |
  2. URL |
  3. ユミ #-
  4. [ 編集]

最近

また小説頑張り始めたんやな!!今までもコメントしてないけど、読んでたで。
ユミの小説に出てくるキャラは、本当にいたら嫌やな〜とおもうけど、
憎めないから、読んでて楽しいよ。難しくないし。
桃子が立派な秘書になる頃に、ユミもまた出版できるといいな!
  1. 2007/07/24(火) 23:28:28 |
  2. URL |
  3. マサ #-
  4. [ 編集]

ふふ!

応援してますよ♪
(でも、体には気をつけてね♪)
楓さん、遅いし、気付くの…(^^;)
国立図書館、国立国会図書館のことですよね!!学生時代に行きました〜あそこにあるんだ!すごいモノモノしいところでした…図書館に行くのに緊張するってどういうことって(笑)
でも、貴重な資料があそこなら見られるので大好きでした!

っと、話がそれちゃった!
有砂…また、桃ちゃんが慣れないカフェで戸惑っているときに、まあ!何てタイミング!!
久しぶりの登場に、緊張してますよ〜。

何はともあれ、カフェデビュー、おめでとう、桃ちゃん♪

  1. 2007/07/25(水) 07:07:52 |
  2. URL |
  3. らんらら #-
  4. [ 編集]

>マサ

はは^^実際いたら嫌な人物…誰だろう?!
桃子には早く立派な秘書になってもらわないと!!
桃子が諦めたら、わたしも終わり?!
読んでくれてありがとです♪
  1. 2007/07/26(木) 06:08:33 |
  2. URL |
  3. ユミ #-
  4. [ 編集]

>らんららさん

そうです!国立国会図書館!!なんか抜けてる〜って思ってた。
ありがとございます♪行った事あるんですね〜。いいなぁ。
ものものしい…。そんなところに、わたしの本が(笑)
いちお、地元の図書館にも置いてあるのは知っていますが、
近付かないようにしてます^^;

桃子がカフェ…。似合わない〜。ですが、これから似合う人に
なるといいな〜〜。そして、すごい悪いタイミングでの有砂登場!!
嫌なことが起こらなければいいのですが!!
  1. 2007/07/26(木) 06:15:36 |
  2. URL |
  3. ユミ #-
  4. [ 編集]

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