笑@会社

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桃子画

桃子


女園秘書室桃子です。

太ってないじゃん?

ハイ…絵はほんっと下手くそなので、自分が頭に思い描くように、
描けないのです。
しかも、描き直したあとがたくさん><

これからもーっとたくさん描いてみないと〜〜♪



テーマ:イラスト - ジャンル:趣味・実用

    2007/09/15(土) 13:57:51| 笑@会社 | トラックバック:0
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女園秘書室-第57話-


桃子がある不思議な体験をします。
それは、樹里にとってとても悲しく痛い過去。
桃子は、どれだけ樹里を支えてあげることができるのか。
楽しいだけの関係ではなく、お互いに理解し合える関係を築けるのか。
夕暮れ時の下町で、過去にタイムスリップする第57話。


第57話

理子との待ち合わせまで、だいぶ時間があった。
樹里の自宅から、待ち合わせ場所までは、桃子のアパートから行くより半分の時間で
到着するような近距離だった。
理子が指定したこの辺りは、下町と呼ぶに相応しく、情緒溢れた昔懐かしい町である。
警備員時代は、この商店街にやってきては、夜遅くまで酒を煽ったものだった。
風鈴が透き通る音を立てて、心を優しい気持ちにさせてくれる。
賑やかな笑い声、商店街では活気のある声が、夕方近くだというのに飛び交っている。
樹里は、それが暑苦しいのだと苦笑いした。

時間が来るまで、二人はあてどなく商店街を歩き始めた。
二人の上品な服装は、この町に溶け込めないようで、町の人たちは、遠巻きに眺めて
くる。その視線は、痛いものではなかったけれど、むずがゆい気分になった。
「ほら、あれだよ。その、今日はこんな格好じゃなくても良かったんだ」
桃子は、照れくさそうに頭をかいた。
「こういうところは、ジャージにサンダルで充分なんだよな。ほら、あんな格好」
桃子が指をさした先には、ちょうど樹里と同年代くらいの女性が二人歩いていた。
歩くたびにパサパサ、カサカサと生地が擦れる音がするジャージ。
本当は細いだろうに、空気が入ってもっさりと膨れた太ももの辺り。
上半身は、生地がよれたティーシャツ。およそ若者が履くとは思えない、おじさん
サンダル。
「楽しそうですね。あんな格好が外でできるなんて夢のようです」
その二人が歩いていく後姿を、樹里は長いこと見つめていた。
桃子は、そんな彼女の肩を二度ほど軽く叩く。
「行くよ」
樹里の手を取り、桃子は慣れた足取りで、ずんずんと商店街を突き進んでいく。

その先には、むかしの馴染みの店がある。
ちょうど、樹里が自分の行きつけの店に連れて行ってくれたように、桃子も樹里を
かつては自分の行きつけだった店へ連れて行くつもりだった。
そこは、桃子が秘書になる前に着ていたスウェットやジャージなどが格安で売られて
いる店だった。
某人気ブランドの一文字だけを違う文字に置き換えた、パクリものをいかにも本物の
ように置いたりもする。
樹里が、そんなものを見たらどう思うだろうか。警察に通報でもしかねない。
一応、そういうものがあるのだという事実を話しておこう。
桃子にも、秘書室のような未知の世界があったのと同じく、樹里にも桃子の領域は
未知の世界なのだ。
驚かないように、先手を打つことにしよう。

つないだ手を離し、桃子は振り返った。
夕日がまっすぐと自分に向かって伸びてきて、その光の眩しさに目を細める。

「お前のお母さんって、お父さんじゃない男とエッチしたんだってなー」
桃子の目の前に、小学生くらいの小さくて華奢な女の子が現れた。真っ赤なラン
ドセルを背負った女の子は、俯いて目を一生懸命にこすっている。
いかにも、親分肌といった大柄の少年が現れて、子分を引き連れ、女の子を取り囲む。
「きったねぇ。触ると病気が移るぞ」
一人が言うと、わーっと全員が方々へ駆けていく。

「ねぇ、あんたのお母さんってお金で男と寝てるんだって」
「だから、お金持ちなんだー?」
「あんたも一緒に寝てるんでしょ?」
「うわっ、やらしい」
机の周りにいた女子生徒たちが、軽蔑の眼差しを向けながら、離れていくと、一人の
女子学生が椅子に座っているのが見えた。大勢に囲まれていたので、見えなかった
その姿。
チョークだろうか。彼女のセーラー服の襟部分には、「男好き」という文字が書かれて
いて、粉が舞い上がっていた。
黒く艶のある女子学生の髪を、最後に去った一人がぐいっと引っ張ると、引っ張られた
少女は椅子ごと後ろにひっくり返った。
「樹里なんて、いかにも夜の女っぽい名前だもんね」
数人がその言葉に、ゲラゲラと下品な笑い声をあげた。桃子が、少女を助けようと
手を伸ばした瞬間、教室は消えた。

目の前には樹里が立っていて、相変わらず射してくる西陽が目にしみる。
白昼夢だったのか。
焦点が合わない人を気づかせるかのように、樹里が桃子の目の前で、手を前後左右に
振っている。
「桃子さん、どうしたんですか。突然振り返ったと思ったら、遥か彼方を見つめ
ちゃって。まるで過去の思い出に浸っていたかのようでしたよ」
樹里の笑顔が、やけに胸に沁みた。
今見たものが、本当にあったことかどうかも分からなかったし、なぜ突然桃子の
脳裏にこのような情景が浮かび上がったのかも理解できない。
ただ、これが本当のことなら、とても残酷に思えた。
そして、目の前で笑っている樹里が、本気で笑えないことや、人の目をまっすぐに
見て話せないことが理解できるような気がしてきた。

うつむいた少女の残像が、しっかりと桃子の脳裏に刻まれてしまっていた。

-第58話へ続く-

テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

    2007/09/15(土) 08:00:00| 笑@会社 | トラックバック:0
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